- ガルバリウム鋼板はなんでオススメなの?
- ガルバリウム鋼板の費用の相場は?
- ガルバリウム鋼板を選びたいけど注意点はある?
このようなお悩みを抱えている方のために、屋根カバー工法にガルバリウム鋼板がオススメの理由を解説します。
屋根カバー工法に使用できる屋根材は種類が多いです。その中でもガルバリウム鋼板がオススメですが、なぜオススメなのか分からない方も多いのではないでしょうか。
ぜひこの記事を読んで、ガルバリウム鋼板の特徴や種類について詳しく知っていきましょう。
ガルバリウム鋼板がオススメの理由
屋根カバー工法に使用できる屋根材がたくさんある中で、なぜガルバリウム鋼板がオススメなのでしょうか。
ガルバリウム鋼板がオススメの理由について
- 耐久性
- 軽さ
- サビにくさ
の3点に着目して詳しく解説していきます。
①耐久性
ガルバリウム鋼板の耐久性は20年~30年程度とされており、正しくメンテナンスを行った場合は40年以上の耐久性が期待できます。
また近年ではガルバリウム鋼板ではなく、SGL(スーパーガルバリウム)鋼板が使用された屋根材も販売されています。
このSGL(スーパーガルバリウム)鋼板はガルバリウム鋼板の3倍の耐食性を持つため、より耐久性が高く長期間使用することが可能となっています。
屋根カバー工法は1回しか行えない施工方法なので、ガルバリウム鋼板やより高耐久のSGL(スーパーガルバリウム)鋼板を使用して屋根カバー工法を行うことがオススメとされています。
②軽さ
ガルバリウム鋼板は軽いというのも大きな特徴です。
日本瓦とガルバリウム鋼板で比較すると、日本瓦は1㎡あたり約60kgとされていますが、ガルバリウム鋼板では約6kgと日本瓦の約1/10の軽さです。
屋根カバー工法を行う上で新しい屋根材は軽いものである必要がありますが、ガルバリウム鋼板が使用された屋根材は他の素材の屋根材より圧倒的に軽いです。
屋根カバー工法にガルバリウム鋼板を使用することで建物へかかる負担を減らすことができ、耐震性への影響も少ないのでオススメです。
③サビにくい
金属屋根なのにガルバリウム鋼板はサビにくい特徴も持っています。
これは同じ金属屋根であるトタンと比較すると約4倍の防錆性があります。
またガルバリウム鋼板には、万が一表面にサビが発生した場合でもメッキ中の亜鉛が反応して溶け出してサビを包み悪化を防ぐ防食機能が備わっています。
これらの特徴があるためガルバリウム鋼板はサビにくく、長期に渡って屋根を保護することができます。
そのため「金属屋根はサビやすいから不安」と考えている方にも安心して選ぶことができる屋根材といえます。
ガルバリウム鋼板の費用相場
ガルバリウム鋼板を使用した屋根カバー工法の施工費用が気になる方も多いのではないでしょうか。ガルバリウム鋼板を使用した施工費用の相場を、次の項目で解説していきます。
屋根カバー工法でガルバリウム鋼板を使用した場合の施工費用相場
ガルバリウム鋼板を使用した屋根カバー工法の費用相場は約75万円~200万円となっています。
ガルバリウム鋼板の㎡あたりの単価は6,000円~14,000円程度が相場とされ、屋根材のグレードや屋根材のオプションなどによって費用は変わってきます。
特に、屋根材に断熱材が一体となっているものやSGL(スーパーガルバリウム)鋼板が使用されたものでは屋根材の単価は高めとなっています。
以下の記事では屋根材ごとの費用の相場を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ガルバリウム鋼板が使用されているオススメ屋根材
ここまでガルバリウム鋼板がオススメの理由や特徴について解説してきましたが、ガルバリウム鋼板製の屋根材にはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は、ガルバリウム鋼板が使用されている屋根材の中から
- スーパーガルテクト/アイジー工業
- 横暖ルーフ/ニチハ株式会社
- ヒランビー/稲垣商事
の3つをご紹介します。
①スーパーガルテクト/アイジー工業
※アイジー工業様ホームページより引用
スーパーガルテクトは横葺きの屋根材で、ガルバリウム鋼板の3倍の耐久性を持つSGL(スーパーガルバリウム)鋼板を使用した屋根材にリニューアルされています。
スーパーガルテクトの特徴には
- 屋根材が軽い
- 断熱性能が高い
- 耐久性や耐腐食性に優れている
などがあります。
スーパーガルテクトは他の屋根材の中でも特に軽いです。
屋根カバー工法を行う場合、新しく被せる屋根材は軽いものでなければいけません。
ですがスーパーガルテクトは屋根材の中でも軽いため、屋根カバー工法を行っても建物への負担を減らすことができ、耐震性の低下も最小限に抑えることができます。
そして耐風性能が高く、耐久性や耐腐食性にも優れているため金属屋根材の中では人気の高い屋根材となっています。
②横暖ルーフ/ニチハ株式会社
※ニチハ株式会社様ホームページより引用
横暖ルーフは横葺きの屋根材で、断熱材一体型が標準仕様となっています。
横暖ルーフの特徴には
- 断熱性能が優れている
- 重視する点によって屋根材を選べる
などがあります。
商品シリーズには横暖ルーフαSや横暖ルーフプレミアムSがあり、商品によって優れている機能が異なります。
そのため価格を重視したい方は横暖ルーフS、耐久性や耐候性を重視する方はSGL(スーパーガルバリウム)鋼板が使用されている横暖ルーフプレミアムSを選ぶといったことができます。
横暖ルーフは断熱性能が優れているので、お家の断熱性能を上げたい方にオススメの屋根材といえます。
③ヒランビー/稲垣商事
※稲垣商事様ホームページより引用
ヒランビーは横葺きの屋根材で、以下の特徴があります。
- 施工がしやすい
- カラーバリエーションが豊富
- シリーズには横葺き商品だけではなく縦葺き商品もある
ヒランビーは標準色のカラーバリエーションが豊富なので、外観に合わせたコーディネートをすることもできます。
金属屋根は標準色のカラーバリエーションが少ない商品も多いです。
しかしヒランビーは、ブラックなどの落ち着いた色からシルバーなどの明るい色まで9色ほどから選ぶことができるので見た目も気にしたい方には嬉しい商品です。
また商品シリーズの中には断熱材が一体となったスーパーヒランビーきわみや縦葺きに対応したスタンビーもあります。
耐久性だけではなくデザインも重視したい方にオススメの屋根材です。
ガルバリウム鋼板の2つの施工方法
ガルバリウム鋼板を使用する場合、屋根材の葺き方には種類があることを知っていますか。
ガルバリウム鋼板の施工方法には、
- 横葺き
- 縦葺き
の2種類があります。
それぞれの施工方法について次の項目で詳しく解説していきます。
①横葺き
※アイジー工業様ホームページより引用(写真はスーパーガルテクト)
横葺きとは、地面に対して屋根材を平行に葺く方法です。
この施工方法は2.5寸(約14度)以上の屋根勾配でなければ施工ができません。
もし2.5寸以下の屋根勾配に横葺きで施工を行うと、屋根材の継ぎ目から雨水が入り込み雨漏りを引き起こしてしまいます。
横葺きの特徴には、
- 複雑な屋根に対応ができる
- 断熱材と一体型の屋根材がある
- デザインの種類が豊富にある
などがあります。
屋根勾配の条件はありますが、デザイン性も重視したい方や断熱材が一体となったものが良い方にオススメの葺き方です。
②縦葺き
※稲垣商事様ホームページより引用(写真はスタンビー)
縦葺きとは、地面に対して屋根材を垂直に葺く方法です。
縦葺きは横葺きとは異なり0.2寸(約6度)以上の屋根勾配があれば施工できるため、幅広い屋根勾配に対応できます。
縦葺きの特徴には、
- 緩い勾配にも対応できる
- 縦継ぎ目のため、雨漏りがしにくい
- 工期が短く、施工費用が安い
などがあります。
縦葺きは屋根の長さにあらかじめ加工された屋根材を張るので、手間がかからず短い期間で施工することができます。
また縦葺き屋根は屋根材の継ぎ目が縦のため、横葺きの屋根材と比較すると雨漏りがしにくい特徴も持っています。
屋根カバー工法を考えている方で雨漏りが心配な方や施工費用を抑えたい方は縦葺きを選ぶと良いでしょう。
ガルバリウム鋼板の注意点
ガルバリウム鋼板の注意点は何があるのでしょうか。
それは、ガルバリウム鋼板は使用を避けた方が良い環境があることです。
使用を避けた方が良い環境とは具体的に
- 沿岸地域
- 工業地域
- 屋根に落ち葉がたまりやすい環境
があります。
ガルバリウム鋼板を含む金属屋根は潮風による塩害影響を受けやすい屋根材です。
これは金属屋根に共通して言えることですが、金属屋根を長持ちさせるにはサビによる劣化を減らすことが重要です。
そのため、沿岸地域にお住まいの方はガルバリウム鋼板の使用を避けた方が良いでしょう。
もし沿岸地域にお住まいの方で金属屋根を選びたい方はSGL(スーパーガルバリウム)鋼板を選ぶと良いでしょう。
SGL(スーパーガルバリウム)鋼板はガルバリウム鋼板よりも耐久性や耐食性が優れており、保証範囲も海岸から500m以上に拡大されたので沿岸地域にお住まいの方でも安心して使用することができます。
また工業地域では酸性雨や工場からの排気ガス、落ち葉が屋根にたまりやすい環境の方は枯葉からでる成分が屋根の腐食を進行させ、通常の使用よりも早く屋根材が劣化してしまいます。
そのため、工業地域にお住まいの方や屋根に落ち葉がたまりやすい環境にお住まいの方もガルバリウム鋼板の使用を避けた方が良いでしょう。
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屋根カバー工法の費用相場
屋根カバー工法にかかる修理費用の相場は80万円〜150万円となっています。
屋根の大きさや形状、屋根材のグレードによって金額は変化しますが、ほとんどがこの金額の間で納まります。
屋根カバー工法の費用について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
屋根カバー工法の耐用年数
屋根カバー工法の耐用年数は約20年〜30年です。
葺き替え工事であっても屋根カバー工法と同様の耐用年数ですが、使用する屋根材やメンテナンスの頻度などによって変化します。
適切な頻度でメンテナンスを行うことで屋根材を長持ちさせることができ、不具合を早期に発見することで補修費用を抑える事にもつながります。
屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材
屋根カバー工法ができる屋根材には、金属屋根やアスファルトシングル屋根、スレート屋根があります。
これらの屋根材は、凹凸が少なく屋根材自体も軽いため屋根カバー工法ができる屋根とされています。
反対に屋根カバー工法ができない屋根材は、瓦です。
瓦は波立っている形状と建物が屋根の重さに耐えられないため、屋根カバー工法には適していない屋根材とされています。
屋根カバー工法のメリットとデメリット
屋根カバー工法のメリットには、屋根の断熱性、防音性、防水性の向上があります。
新しい屋根材を被せるため断熱性が高くなり、室内の冷暖房効率が上がります。
反対に屋根カバー工法のデメリットには、屋根の重量が増えるがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根に新しい屋根材を被せるため、軽い屋根材を使用しても屋根の重量は増えます。
そのため、屋根が重くなるほど建物への負荷が大きくなり耐震性の低下にもつながります。
屋根カバー工法と葺き替え工事はどちらがオススメ?
屋根カバー工法と葺き替え工事は、屋根カバー工法ができる方は基本的に屋根カバー工法がオススメです。
屋根カバー工法ができる方とは
- 屋根カバー工法を行ったことがない
- 屋根の下地が劣化していない
などの条件に当てはまる方です。
屋根カバー工法は葺き替え工事よりも施工費用を抑えることができ、屋根の断熱性が上がるなどのメリットが多い施工方法です。
より詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのか
結論から言うと、条件を満たせば火災保険を利用して屋根カバー工法を行うことができます。
火災保険が適用される条件には
- 風災、雪災、雹災などの自然災害として認定される
- 自然災害による被害を受けてから3年以内である
があります。
しかし屋根カバー工法の工法上、火災保険が適用されない可能性が高いのも事実です。
被害を受けた範囲が広範囲であれば屋根カバー工法に火災保険を適用されやすいですが、被害を受けた範囲が狭い場合は適用されにくくなります。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのかもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
後悔しない屋根カバー工法をするポイント
屋根カバー工法で後悔しないためのポイントには、
- 屋根の下地の状態を確認
- 太陽光パネルを設置している場合はよく確認
- 外壁工事も同時に行う
などが挙げられます。
この中で特に重要なのが、屋根の下地の状態を確認してから施工することです。屋根の下地が傷んでいない状態で屋根カバー工法を行うことで、強風などで屋根材がはがれるなどのトラブルを防ぎやすくなります。
以下の記事では、屋根カバー工法でよくある失敗も解説しているので参考にしてみてください。
屋根カバー工法で雨漏りは直せるのか
結論、屋根カバー工法で雨漏りを直すことができます。
屋根から起きる雨漏りの原因には、
- 屋根材の劣化
- 屋根材の下の防水シートの劣化
- 棟瓦や棟板金の劣化や破損
などがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せます。劣化した屋根材を新しくすることができるので、雨漏りを直すことができます。
屋根カバー工法の流れ・施工方法について
屋根カバー工法の流れをご紹介します。
今回は屋根カバー工法で使用されることの多いガルバリウム鋼板を例にご紹介します。
棟に取り付けられている板金や棟板金の下地、雪止めなどを取り外して屋根をフラットな状態にしていきます。
屋根の軒先から棟に目がけて防水シートを敷き詰めていきます。
防水シートは屋根からの雨漏りを防ぐ重要なシートです。
古い屋根に使用できる防水シートが限定されている場合があるので注意が必要です。
軒先や屋根がせり出している部分に板金を取り付けていきます。
この板金を取り付けることによって雨水の排水が上手く機能し、雨漏りを防ぐ役割を持ちます。
新しい屋根材を取り付けていきます。
雨漏りを防ぐために、防水シートを敷くときと同じように屋根の軒先から棟にかけて屋根材を設置していきます。
新しい屋根を取り付けたら棟板金を設置していきます。
その後、屋根の上に取り付ける雪止めなどを設置して施工は終了です。
より詳しく屋根カバー工法の施工の流れについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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