- アスファルトシングルで屋根カバー工法を行うのにかかる費用は?
- どういう流れで施工するの?
- 屋根カバー工法をアスファルトシングルで行うときの注意点は?
このようなお悩みを抱えている方のために、屋根カバー工法をアスファルトシングルで行うときの流れや費用を解説します。
屋根カバー工法にアスファルトシングルを使用できるのは知っているけど、どういう屋根材なのか詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか。
ぜひこの記事を読んで、アスファルトシングルの特徴や注意点について詳しく知っていきましょう。
アスファルトシングルとは?
アスファルトシングルとは、ガラス繊維の基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付け着色している屋根材です。
アスファルトシングルには、
- 屋根材がシート状で柔らかい
- 軽くて加工しやすい
- デザイン性に優れている
などの特徴があります。
アスファルトシングルは日本ではあまりなじみのない屋根材ですが、カナダやアメリカでは一般的に普及している屋根材です。
屋根材がシート状で柔らかく加工しやすいため、屋根が曲面である場合や複雑な形状をしている場合でも問題なく施工することができます。
また加工しやすいことから物置小屋や屋根のDIYなどでも使用されることが多い屋根材であるため、とても扱いやすいです。
アスファルトシングルは表面に石粒が吹き付けられており、石粒が作り出すグラデーションカラーが美しい屋根材です。
欧米では一般的な屋根材なので洋風にしか合わない屋根材かと思われがちですが、カラーバリエーションが豊富なため和風の雰囲気の建物にも合わせることができます。
軽量でデザイン性にもこだわることができるので、屋根カバー工法に利用しやすい屋根材といえます。
屋根カバー工法にアスファルトシングルを使用するメリット・デメリット
屋根カバー工法にアスファルトシングルを使用するメリットとデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
それぞれ詳しくみていきましょう。
メリット
屋根カバー工法にアスファルトシングルを使用するメリットには、
- 軽い
- 耐震性がある
- 防水性が高い(複雑な屋根にも対応可能)
などがあります。
アスファルトシングルは㎡あたり9~12kgと軽量な屋根材です。屋根カバー工法に使用される屋根材の中では、ガルバリウム鋼板の次に軽い屋根材であるため、建物への負担を減らすことができます。
屋根カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根材を被せるため、新しい屋根材は軽量であることが望ましいです。
そのためアスファルトシングルを使用することで、建物への負担を減らすことができ耐震性が低下することを最小限に抑えることができます。
また、防水性に優れている面もあります。
アスファルトシングル自体の防水性も高いですが、屋根の下地である防水シートを固定する際に極力穴をあけずに施工することが可能なため、防水性が高くなります。
スレート屋根やガルバリウム鋼板などの屋根材では、下地の防水シートを固定する際に釘やビスなどを使用し穴をあけて施工をします。
防水シートに穴があくため雨漏りの危険性がやや高まりますが、アスファルトシングルではセメントの専用接着剤を使用するため、防水シートに極力穴をあけない施工をすることができるので雨漏りが心配な方にオススメの屋根材です。
デメリット
屋根カバー工法にアスファルトシングルを使用するデメリットには、
- 経年劣化で石粒が落ちる
- 強風に注意が必要
- カビやコケが発生しやすい
などがあります。
アスファルトシングルは薄くて軽い屋根材であるため、強風ではがれたり破れたりする場合があります。
また接着材の量が足りないなどの施工が不十分である場合、風が吹くたびに屋根材がパタパタと煽られたり、反りや破れが起きることがあります。
特に台風や強風が吹いた後は屋根材がはがれたり、破れていたりする可能性があるため、こまめな確認が必要になります。
またアスファルトシングルの表面には石粒が吹き付けられていますが、屋根材が劣化すると表面の石粒がはがれて落ちてきます。
石粒はとても細かいため、はがれ落ちてもけがをするリスクはありません。
ですが、樋に石粒が詰まる、石粒が広範囲ではがれると屋根自体の劣化につながるといったこともあります。
アスファルトシングルは金属屋根材よりこまめなメンテナンスを行う必要があるため、メンテナンス費用を抑えたい方にもデメリットになるでしょう。
アスファルトシングルを使用した屋根カバー工法の費用相場
アスファルトシングルを使用した場合の屋根カバー工法の費用はどれくらいなのでしょうか。
アスファルトシングルを使用した屋根カバー工法の費用相場は約60万円~80万円程度となっています。
また、アスファルトシングル自体の単価の相場は㎡あたり3,000円~8,000円程度となっています。
屋根カバー工法でよく使用されるガルバリウム鋼板の費用相場は㎡あたり6,000円~14,000円となっているので、比較するとガルバリウム鋼板より安く施工できることが分かります。
これらの費用は使用する屋根材のグレードや屋根の大きさ、形状などによって変化するため、あくまで目安として参考にしてください。
アスファルトシングル製のオススメ屋根材
アスファルトシングル製のオススメ屋根材にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、
- リッジウェイ/旭ファイバーグラス
- オークリッジスーパー/オーウェンスコーニングジャパン
- アルマ/ニチハ株式会社
の3つをご紹介します。
①リッジウェイ/旭ファイバーグラス株式会社
※旭ファイバーグラス株式会社様ホームページより引用
リッジウェイは耐風性が高く、日本の防火試験(屋根飛び火認定試験)に合格している屋根材です。
リッジウェイの特徴には、
- 強風に強い
- 屋根飛び火認定試験に合格済み
- デザイン性が高い
などがあります。
リッジウェイの標準仕様では風速38m/s、強風仕様では風速46m/sでも屋根材の浮きはがれの現象が起きなかったという実験結果があります。
そのため、強風が吹きやすい地域でも安心して使用できる屋根材です。
また防火試験に合格しているので防火性はもちろん、防火地域、準防火地域、法22条地域で使用することができる屋根材です。
防火地域などでは、建物に使用する材料は耐火性のあるものでなければいけません。
リッジウェイは防火性能が認められているので、防火地域や準防火地域でも安心して使用することができます。
そしてリッジウェイはこれらの性能だけではなく、デザイン性も高いです。
石粒が作り出すランダムなグラデーションが立体感のある陰影を作り出すため、個性豊かで深みがある屋根材となっています。
カラーバリエーションが豊富で標準カラーは5色あるため、洋風な家から和風な家まで合わせやすいのもポイントです。
性能だけではなく見た目にもこだわりたい方はリッジウェイを選ぶとよいでしょう。
②オークリッジスーパー/オーウェンスコーニングジャパン
※オーウェンスコーニングジャパン様ホームページより引用
オークリッジスーパーは、海外製品として初めて日本の防火試験(屋根飛び火認定試験)に合格した屋根材です。
オークリッジスーパーの特徴には、
- 屋根飛び火認定試験に合格済み
- 防水性、耐藻性に優れている
などがあります。
オークリッジスーパーは他のアスファルトシングル材と比較すると性能が高く、特に防水性と耐藻性に優れています。
自社開発の接着剤が雨水の侵入を防ぎ、屋根材自体も吸水性が1%以下ととても防水性に優れています。
この吸水性ですが、瓦屋根では12%~15%、スレート屋根では9%~18%となっています。
吸水性が低いと大雨が降っても屋根材が水を吸わないので、雨漏りにつながらず安心できます。
また耐藻性については、表面を覆う石粒にセラミックコーティングを施すことで水はけを良くし、きれいな状態を保つことで植物を生えにくくしています。
屋根材に植物が生えるのは屋根材に水分が残っていることが多く、植物が生えることで見た目や屋根材の劣化につながります。
屋根のメンテナンスはなかなかできませんが、オークリッジスーパーはきれいな状態を保ちやすいので見た目や屋根材の劣化を防ぐことができます。
アスファルトシングルはカビやコケが生えやすい屋根材ですが、オークリッジスーパーは
- 屋根材自体が水分を含まない
- 屋根材の水はけを良くする
などの工夫がされているため、選びやすい屋根材といえます。
アスファルトシングルのデメリットをカバーしているので、デメリットが気になる方にオススメです。
・オークリッジスーパー/オーウェンスコーニングジャパン[外部リンク]
③アルマ/ニチハ株式会社
※ニチハ株式会社様ホームページより引用
アルマは雨風などから建物を守る耐久性に優れている屋根材です。
アルマの特徴には、
- 強風に強い
- デザイン性が高い
などがあります。
アルマは独自の技術を採用しているため耐風圧性が高く、基準風速38m/s以上の地域の建物にも使用することができます。
アスファルトシングルは強風に弱いとデメリットでご紹介しましたが、アルマは強風に分類される風速38m/s以上にも耐えられる耐風性があります。
「近年台風や強風が吹くことが多いので、アスファルトシングルにしたいけど不安」という方でもアルマは耐風性が高いため安心して使用することができるでしょう。
デザイン性にも優れており、アメリカのテイストは残しつつもどんな建物にも合わせやすい屋根材です。
「アスファルトシングルは洋風の建物にしか合わないのでは…」と心配している方でも、カラーバリエーションが5色あるので和風の建物にも選びやすいです。
どんな人でも選びやすい屋根材なので、デザイン性が高い屋根材が良い方や建物の雰囲気を変えたい方にオススメです。
アスファルトシングルの注意点
アスファルトシングルの注意点にはなにがあるのでしょうか。
アスファルトシングルを屋根カバー工法で使用する際の注意点には、
- 屋根の勾配が緩やかな場合は施工ができない
- 防火地域や準防火地域ではアスファルトシングルが使用できない場合がある
などがあります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
①屋根の勾配が緩やかな場合は施工ができない
アスファルトシングルは屋根の勾配が緩やかだと施工ができない屋根材です。
アスファルトシングルを貼ることができる屋根の勾配は、原則3.5寸(約19度)以上です。
勾配が緩やかな場合は雨水がたまりやすく、上手く排水ができなくなるので雨漏りを引き起こす可能性もあります。
屋根の勾配が分からない方は、事前に業者に屋根の勾配を調べてもらうことをオススメします。
屋根の勾配を知ることでアスファルトシングルが使用できるか分かりますし、もし使用できない場合は屋根材の変更も検討することになります。
ただし下地の工事の仕方によっては、3.5寸未満の緩勾配でも対応できる屋根材もあるので、施工業者に確認すると良いでしょう。
②防火地域や準防火地域ではアスファルトシングルが使用できない場合がある
建物が防火地域や準防火地域にあたる場合、アスファルトシングルが使用できない場合があります。
防火地域や準防火地域とは、都市計画法において「市街地における火災の危険を防除するために定める地域」として指定されるエリアのことです。
アスファルトシングルは燃えやすい素材なので、屋根材によっては使用できないものがあるので注意が必要です。
どの屋根材が耐火性が高いか分からない方は、この記事内のアスファルトシングル製の屋根材のオススメでご紹介した
- リッジウェイ/旭ファイバーグラス
- オークリッジスーパー/オーウェンスコーニングジャパン
は屋根飛び火認定試験に合格している屋根材なので、防火地域や準防火地域にお住まいの方にオススメです。
もし防火地域や準防火地域でアスファルトシングルを使用する場合は、上記の屋根材や屋根飛び火認定がされている耐火性の高い屋根材を選びましょう。
アスファルトシングルを使用した屋根カバー工法の施工方法
アスファルトシングルを使用した屋根カバー工法はどのように施工するのでしょうか。
施工の流れを5つに分けてご紹介します。
まず屋根の棟に取り付けられている板金やその下地、雪止めなどを取り外します。
雪止めなどを取り外し屋根をフラットな状態にして次の工程を行います。
屋根の軒先から棟にかけて新しい防水シートを敷き詰めていきます。
防水シートは屋根の下地を雨水から守る役割を持つため、必ず軒先から敷き詰めます。
古い屋根材によっては使用できる防水シートが限定されている場合があるため、古い屋根材に適した防水シートを選ぶ必要があります。
新しい屋根材の下に取り付ける板金を取り付けていきます。
これらは役物と言われ、屋根の先端に取り付けることで紫外線による外壁の劣化防止や雨水の吹き込み防止などの役割があるため必ず取り付けます。
アスファルトシングルを敷き詰めていきます。
アスファルトシングルに専用のセメント接着剤を付け、釘やビスなどを使用して屋根材を固定していきます。
また、雪止めを設置する場合はこの工程中に取り付けていきます。
屋根材を敷き詰めた後は棟を板金で仕上げていきます。
棟の仕上げは板金または同質役物で仕上げることができます。
同質役物とは屋根材と同じ質感の役物のことで、この場合はアスファルトシングルと同じ見た目の役物を設置することができます。
同質役物は屋根の見た目に統一感を出したい方にオススメです。
アスファルトシングル以外で屋根カバー工法はできるのか
屋根カバー工法はアスファルトシングル以外でもできるのでしょうか。
結論から言うと、アスファルトシングル以外でもできます。
アスファルトシングル以外の屋根カバー工法に使用できる屋根材には、
- 金属屋根
- 一部の軽量・防災瓦
があります。
金属屋根の屋根材には、ガルバリウム鋼板やSGL(スーパーガルバリウム)鋼板、ジンカリウム鋼板があります。
金属屋根は屋根カバー工法に使用できる屋根材の中で1番軽い屋根材であり、耐久性や断熱性に優れている製品が多いため、屋根カバー工法でよく使用される屋根材といえます。
また屋根カバー工法には一部の軽量瓦も使用できます。
軽量瓦とは粘土製の瓦の1/3ほどの重さしかない瓦のことを指し、防災瓦は地震や台風が発生しても瓦が崩れたり飛び散りにくいものを指します。
軽量瓦といっても建築法上では重い屋根に分類され、軽量屋根である金属屋根と軽量瓦とでは重さは全く違います。
また軽量瓦を屋根カバー工法で使用したい場合、既存の屋根材によっては使用できないこともあるため施工業者に確認をしましょう。
アスファルトシングル以外の屋根カバー工法にオススメの屋根材
アスファルトシングル以外の屋根カバー工法にオススメの屋根材にはどのようなものがあるのでしょうか。
屋根カバー工法に使用できる屋根材である、金属屋根と一部の軽量瓦の中から
- スーパーガルテクト/アイジー工業
- ヒランビー/稲垣商事
- ルーガ 雅/ケイミュー株式会社
の3つをご紹介します。
①スーパーガルテクト/アイジー工業
※アイジー工業様ホームページより引用
スーパーガルテクトは金属屋根の屋根材で、ガルバリウム鋼板の3倍の耐久性を持つSGL(スーパーガルバリウム)鋼板を使用した屋根材にリニューアルされています。
スーパーガルテクトの特徴には
- 屋根材が軽い
- 断熱性能が高い
- 耐久性や耐腐食性に優れている
などがあります。
スーパーガルテクトは他の屋根材の中でも特に軽いです。
屋根カバー工法を行う場合、新しく被せる屋根材は軽いものでなければいけません。
ですがスーパーガルテクトは屋根材の中でも軽いため、屋根カバー工法を行っても建物への負担を減らすことができ、耐震性の低下も最小限に抑えることができます。
そして耐風性能が高く、耐久性や耐腐食性にも優れているため金属屋根材の中では人気の高い屋根材となっています。
②ヒランビー/稲垣商事
※稲垣商事様ホームページより引用
ヒランビーは金属屋根の屋根材で、以下の特徴があります。
- 施工がしやすい
- カラーバリエーションが豊富
- シリーズには横葺き商品だけではなく縦葺き商品もある
ヒランビーは標準色のカラーバリエーションが豊富なので、外観に合わせたコーディネートをすることもできます。
金属屋根は標準色のカラーバリエーションが少ない商品も多いです。
しかしヒランビーは、ブラックなどの落ち着いた色からシルバーなどの明るい色まで9色ほどから選ぶことができるので見た目も気にしたい方には嬉しい商品です。
また商品シリーズの中には断熱材が一体となったスーパーヒランビーきわみや縦葺きに対応したスタンビーもあります。
耐久性だけではなくデザインも重視したい方にオススメの屋根材です。
ルーガ 雅/ケイミュー株式会社
※ケイミュー株式会社様ホームページより引用
ルーガ 雅は軽量瓦の屋根材で、材料にはセメントが使用されています。
ルーガ 雅の特徴には
- 瓦なのに軽量
- 耐久性や耐風性に優れている
- 災害に強い
などがあります。
粘土製の瓦は衝撃に弱く割れやすいですが、ルーガ 雅はハンマーでたたいたとしても多少の衝撃では割れないため耐久性に優れています。
衝撃に強く割れにくいため、防災への備えとしてルーガ 雅を使用するのも良いでしょう。
またルーガ 雅は瓦ですが瓦本来が持つ重厚感はそのままに、瓦の重量は粘土製瓦の1/2以下になっています。
粘土製の瓦より軽いため建物へかかるの負担を減らすことができ、地震や台風による建物の揺れを軽減することができます。
しかし軽量瓦といっても金属屋根材よりは重いため、屋根カバー工法に使用する場合は建物が軽量瓦の重さに耐えられる必要があります。
場合によっては軽量瓦を使用した屋根カバー工法ができない可能性があるので、ルーガ 雅を検討している方は施工業者に確認することをオススメします。
一都三県の屋根修理業者一覧
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屋根カバー工法の費用相場
屋根カバー工法にかかる修理費用の相場は80万円〜150万円となっています。
屋根の大きさや形状、屋根材のグレードによって金額は変化しますが、ほとんどがこの金額の間で納まります。
屋根カバー工法の費用について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
屋根カバー工法の耐用年数
屋根カバー工法の耐用年数は約20年〜30年です。
葺き替え工事であっても屋根カバー工法と同様の耐用年数ですが、使用する屋根材やメンテナンスの頻度などによって変化します。
適切な頻度でメンテナンスを行うことで屋根材を長持ちさせることができ、不具合を早期に発見することで補修費用を抑える事にもつながります。
屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材
屋根カバー工法ができる屋根材には、金属屋根やアスファルトシングル屋根、スレート屋根があります。
これらの屋根材は、凹凸が少なく屋根材自体も軽いため屋根カバー工法ができる屋根とされています。
反対に屋根カバー工法ができない屋根材は、瓦です。
瓦は波立っている形状と建物が屋根の重さに耐えられないため、屋根カバー工法には適していない屋根材とされています。
屋根カバー工法のメリットとデメリット
屋根カバー工法のメリットには、屋根の断熱性、防音性、防水性の向上があります。
新しい屋根材を被せるため断熱性が高くなり、室内の冷暖房効率が上がります。
反対に屋根カバー工法のデメリットには、屋根の重量が増えるがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根に新しい屋根材を被せるため、軽い屋根材を使用しても屋根の重量は増えます。
そのため、屋根が重くなるほど建物への負荷が大きくなり耐震性の低下にもつながります。
屋根カバー工法と葺き替え工事はどちらがオススメ?
屋根カバー工法と葺き替え工事は、屋根カバー工法ができる方は基本的に屋根カバー工法がオススメです。
屋根カバー工法ができる方とは
- 屋根カバー工法を行ったことがない
- 屋根の下地が劣化していない
などの条件に当てはまる方です。
屋根カバー工法は葺き替え工事よりも施工費用を抑えることができ、屋根の断熱性が上がるなどのメリットが多い施工方法です。
より詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのか
結論から言うと、条件を満たせば火災保険を利用して屋根カバー工法を行うことができます。
火災保険が適用される条件には
- 風災、雪災、雹災などの自然災害として認定される
- 自然災害による被害を受けてから3年以内である
があります。
しかし屋根カバー工法の工法上、火災保険が適用されない可能性が高いのも事実です。
被害を受けた範囲が広範囲であれば屋根カバー工法に火災保険を適用されやすいですが、被害を受けた範囲が狭い場合は適用されにくくなります。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのかもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
後悔しない屋根カバー工法をするポイント
屋根カバー工法で後悔しないためのポイントには、
- 屋根の下地の状態を確認
- 太陽光パネルを設置している場合はよく確認
- 外壁工事も同時に行う
などが挙げられます。
この中で特に重要なのが、屋根の下地の状態を確認してから施工することです。屋根の下地が傷んでいない状態で屋根カバー工法を行うことで、強風などで屋根材がはがれるなどのトラブルを防ぎやすくなります。
以下の記事では、屋根カバー工法でよくある失敗も解説しているので参考にしてみてください。
屋根カバー工法で雨漏りは直せるのか
結論、屋根カバー工法で雨漏りを直すことができます。
屋根から起きる雨漏りの原因には、
- 屋根材の劣化
- 屋根材の下の防水シートの劣化
- 棟瓦や棟板金の劣化や破損
などがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せます。劣化した屋根材を新しくすることができるので、雨漏りを直すことができます。
屋根カバー工法の流れ・施工方法について
屋根カバー工法の流れをご紹介します。
今回は屋根カバー工法で使用されることの多いガルバリウム鋼板を例にご紹介します。
棟に取り付けられている板金や棟板金の下地、雪止めなどを取り外して屋根をフラットな状態にしていきます。
屋根の軒先から棟に目がけて防水シートを敷き詰めていきます。
防水シートは屋根からの雨漏りを防ぐ重要なシートです。
古い屋根に使用できる防水シートが限定されている場合があるので注意が必要です。
軒先や屋根がせり出している部分に板金を取り付けていきます。
この板金を取り付けることによって雨水の排水が上手く機能し、雨漏りを防ぐ役割を持ちます。
新しい屋根材を取り付けていきます。
雨漏りを防ぐために、防水シートを敷くときと同じように屋根の軒先から棟にかけて屋根材を設置していきます。
新しい屋根を取り付けたら棟板金を設置していきます。
その後、屋根の上に取り付ける雪止めなどを設置して施工は終了です。
より詳しく屋根カバー工法の施工の流れについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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