- 屋根カバー工法ができない屋根材はどういうの?
- 屋根カバー工法ができない条件は?
- 建物の耐震性はどうなる?
このようなお悩みを抱えている方のために、屋根カバー工法ができる屋根とできない屋根材を解説します。
屋根カバー工法はどんな屋根材でもできる施工方法ではありません。
ぜひこの記事を読んで、屋根カバー工法ができる屋根材について詳しく知っていきましょう。
なぜ屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材があるのか
なぜ屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材があるのでしょうか?
それは、既存の屋根材や屋根の状態によって施工ができない場合があるからです。
屋根カバー工法ができない屋根材は瓦屋根のような段差のある屋根です。
屋根カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根を葺くため、土台はフラットな状態でないといけません。
しかし、瓦屋根のような段差のある屋根はフラットな状態にすることができないため屋根カバー工法ができません。
また屋根カバー工法ができない屋根の状態は、雨漏りによって野地板が傷んでいる場合です。
すでに雨漏りが発生しており野地板に痛みが出ている場合、新しい屋根材がしっかり固定されずはがれる原因になります。
このように屋根カバー工法はすべての屋根に施工できる工法ではないので注意が必要です。
屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材を解説
屋根カバー工法ができる屋根材とできない屋根材は具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
次の項目で詳しく解説していきます。
屋根カバー工法ができる屋根材
屋根カバー工法ができる屋根材は金属屋根、アスファルトシングル屋根、スレート屋根です。
これらの屋根材は凹凸が少なく、屋根材自体も軽いです。
金属屋根やスレート屋根などは屋根カバー工法に使用される屋根材でもあります。
これらの屋根材を使用している建物であれば屋根材の劣化が激しい場合を除き施工ができます。
以下のリンクでは屋根カバー工法でオススメの屋根材を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
屋根カバー工法ができない屋根材
屋根カバー工法ができない屋根材は瓦です。
瓦は波立っている形状のため、フラットな状態でないと施工ができない屋根カバー工法は適しません。
また屋根材自体が重たいため、さらに屋根の重さが加わる屋根カバー工法を行うと建物自体が屋根の重さに耐えられないため施工ができません。
建物の屋根に瓦が使用されている場合は、屋根カバー工法ができないので注意が必要です。
他に屋根カバー工法ができない条件
屋根カバー工法ができない条件は他にあるのでしょうか?
過去に屋根カバー工事を行っている屋根にもう1度屋根カバー工事をすることはできません。
1回目の屋根カバー工事では古い屋根+新しい屋根となり、屋根の重量は増しますが、新しい屋根材を軽いものにすることで耐震性に大きな影響が出ることは少ないです。
しかし2回目の屋根カバー工事ではさらに屋根材の重さが加わるため、建物の負担が大きくなります。
そのため屋根カバー工法は1度きりしかできません。
その他の注意点
現在、太陽光パネルを屋根に取り付けている方や取付を考えている方も注意が必要です。
太陽光パネルは屋根材に穴をあけて架台を取り付けます。その架台の上に太陽光パネルを設置し固定していきます。
屋根カバー工法で屋根が二重になった部分への固定には強度面で不安があるため太陽光パネルの設置を断られることがあります。
現在、太陽光パネルを取り付けている方は屋根カバー工法が行えるのかを確認する必要があります。
屋根カバー工法後の耐震性
屋根カバー工法で工事を行った後の耐震性はどうなのでしょうか?
結論から言うと、屋根カバー工法で建物の耐震性に大きな影響をあたえることはありません。
既存の屋根に新しい屋根材を葺くため屋根の重量は増えますが、建物が耐えられる程度の重量増加になります。
また新しい屋根材を軽量なものを使用するとより建物に大きな影響をあたえることがありません。
したがって、屋根カバー工法を行うことで耐震性が大きく悪化することはありません。
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屋根カバー工法の費用相場
屋根カバー工法にかかる修理費用の相場は80万円〜150万円となっています。
屋根の大きさや形状、屋根材のグレードによって金額は変化しますが、ほとんどがこの金額の間で納まります。
屋根カバー工法の費用について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
屋根カバー工法の耐用年数
屋根カバー工法の耐用年数は約20年〜30年です。
葺き替え工事であっても屋根カバー工法と同様の耐用年数ですが、使用する屋根材やメンテナンスの頻度などによって変化します。
適切な頻度でメンテナンスを行うことで屋根材を長持ちさせることができ、不具合を早期に発見することで補修費用を抑える事にもつながります。
屋根カバー工法のメリットとデメリット
屋根カバー工法のメリットには、屋根の断熱性、防音性、防水性の向上があります。
新しい屋根材を被せるため断熱性が高くなり、室内の冷暖房効率が上がります。
反対に屋根カバー工法のデメリットには、屋根の重量が増えるがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根に新しい屋根材を被せるため、軽い屋根材を使用しても屋根の重量は増えます。
そのため、屋根が重くなるほど建物への負荷が大きくなり耐震性の低下にもつながります。
屋根カバー工法と葺き替え工事はどちらがオススメ?
屋根カバー工法と葺き替え工事は、屋根カバー工法ができる方は基本的に屋根カバー工法がオススメです。
屋根カバー工法ができる方とは
- 屋根カバー工法を行ったことがない
- 屋根の下地が劣化していない
などの条件に当てはまる方です。
屋根カバー工法は葺き替え工事よりも施工費用を抑えることができ、屋根の断熱性が上がるなどのメリットが多い施工方法です。
より詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのか
結論から言うと、条件を満たせば火災保険を利用して屋根カバー工法を行うことができます。
火災保険が適用される条件には
- 風災、雪災、雹災などの自然災害として認定される
- 自然災害による被害を受けてから3年以内である
があります。
しかし屋根カバー工法の工法上、火災保険が適用されない可能性が高いのも事実です。
被害を受けた範囲が広範囲であれば屋根カバー工法に火災保険を適用されやすいですが、被害を受けた範囲が狭い場合は適用されにくくなります。
屋根カバー工法に火災保険は適用されるのかもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
後悔しない屋根カバー工法をするポイント
屋根カバー工法で後悔しないためのポイントには、
- 屋根の下地の状態を確認
- 太陽光パネルを設置している場合はよく確認
- 外壁工事も同時に行う
などが挙げられます。
この中で特に重要なのが、屋根の下地の状態を確認してから施工することです。屋根の下地が傷んでいない状態で屋根カバー工法を行うことで、強風などで屋根材がはがれるなどのトラブルを防ぎやすくなります。
以下の記事では、屋根カバー工法でよくある失敗も解説しているので参考にしてみてください。
屋根カバー工法で雨漏りは直せるのか
結論、屋根カバー工法で雨漏りを直すことができます。
屋根から起きる雨漏りの原因には、
- 屋根材の劣化
- 屋根材の下の防水シートの劣化
- 棟瓦や棟板金の劣化や破損
などがあります。
屋根カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せます。劣化した屋根材を新しくすることができるので、雨漏りを直すことができます。
屋根カバー工法の施工方法・流れについて
屋根カバー工法の流れについて解説します。
今回は屋根カバー工法で使用されることの多いガルバリウム鋼板を例にご紹介します。
棟に取り付けられている板金や棟板金の下地、雪止めなどを取り外して屋根をフラットな状態にしていきます。
屋根の軒先から棟に目がけて防水シートを敷き詰めていきます。
防水シートは屋根からの雨漏りを防ぐ重要なシートです。
古い屋根に使用できる防水シートが限定されている場合があるので注意が必要です。
軒先や屋根がせり出している部分に板金を取り付けていきます。
この板金を取り付けることによって雨水の排水が上手く機能し、雨漏りを防ぐ役割を持ちます。
新しい屋根材を取り付けていきます。
雨漏りを防ぐために、防水シートを敷くときと同じように屋根の軒先から棟にかけて屋根材を設置していきます。
新しい屋根を取り付けたら棟板金を設置していきます。
その後、屋根の上に取り付ける雪止めなどを設置して施工は終了です。
屋根カバー工法の手順について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。
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